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2024.6.07
俳優

ミュージカル俳優になるには?仕事内容や働き方、なり方を徹底解説!

ミュージカル俳優とは?

ミュージカル俳優とは、ミュージカル作品を中心に出演する俳優のことを指します。ミュージカルとは、台本、歌、ダンスが一体となった演劇の一種であり、舞台以上に心を揺さぶる演技を必要とします。その中心に立つ役者が、まさにミュージカル俳優なのです。

ミュージカルは一見華やかで豪華な舞台装置やコスチューム、洗練された振付、魅力的な音楽が特徴的ですが、その全てを支えるのがミュージカル俳優たちです。彼らは歌唱力に優れ、魅力的なダンスパフォーマンスを披露し、また深く人間的なキャラクターを演じ分ける能力が求められます。

ミュージカル俳優の魅力は、ただ演じるだけではなく、自分自身の声と体を使って、観客にストーリーを伝える能力にあります。彼らは自身の感情を包み込み、それを観客と共有することで、作品全体を引き立てます。これこそがミュージカル俳優の真髄であり、そのパフォーマンス力や表現力こそが観客を魅了するのです。

ミュージカル俳優の仕事内容

ミュージカル俳優の主な仕事としては、ミュージカル作品におけるキャラクターの演出、つまり、その役柄になりきって舞台上で演技を行うことが挙げられます。その際、台詞だけでなく、歌唱やダンスもさらに求められます。

具体的には次のような業務を行います。

1. 稽古

具体的な演技をする前には稽古が必要となります。ここで役柄の理解を深め、共演者との調整を行います。

2. 演技

ミュージカルは、喜怒哀楽を大げさに表現することが特徴であるため、感情を込めた演技が求められます。

3. 歌唱

ミュージカルは歌が大きな要素であるため、そのキャラクターが感じている思いを歌に乗せて表現する力が求められます。

4. ダンス

物語を豊かにするために、シーンに応じたダンスを行います。素早く覚え、体現する能力が求められます。

また、俳優としての基本スキル以外にも、ステージマネージメントや衣装の手配といった裏方作業に関わることもしばしばあります。これらの複数の要素を一人の俳優がこなすことで、ミュージカルが成立するのです。

ミュージカル俳優のなり方

ミュージカル俳優になるための進路は様々ですが、主に以下の4つの方法が考えられます。

1. 事務所のオーディションを受ける

多くのミュージカル俳優は、専門のエンターテイメント事務所に所属しており、その入り口となるのがオーディションです。各事務所は年に数回、新人オーディションを行っています。採用されれば、ミュージカル俳優としてのキャリアをスタートすることができます。

2. 養成所に入所する

専門的な技術を身につけるためには、ミュージカル俳優の養成所に入所するのも一つの方法です。ここでは基礎的な歌唱、演技、ダンスの訓練から、ミュージカル作品に対する理解を深めるレッスンが行われます。

3. 演技の専門学校に通う

また、演劇・音楽・ダンスなどを総合的に学べる専門学校への進学もミュージカル俳優を目指す上で有効な方法です。これにより、広範な知識と技術を学ぶことが可能となります。

4. 一般公募のオーディションを受ける

劇団やミュージカル団体が一般公募でオーディションを行うことも多く、それに応募するのも良いでしょう。初心者でも受けることが可能ですが、予選・本選というステップを経て合格することが必要です。

以上がミュージカル俳優になるための主な方法ですが、いずれの方法も一夜にして成功できるものではありません。根気強い努力と才能、そして何より熱意が求められます。

3.1 事務所のオーディションを受ける

ミュージカル俳優になるための一つの方法として、芸能事務所が開催するオーディションを受けることが挙げられます。各事務所が定期的または不定期に開催するオーディションは、新たな才能を発掘し、育成する重要な場となっています。

事務所によってはミュージカルに特化したものや、映画、ドラマ、バラエティー番組など、幅広い分野で活動する俳優を募集・育成しているところもあります。ミュージカル俳優を目指す場合は、ミュージカルを制作・運営する事務所や、ミュージカル俳優の育成に力を入れている事務所のオーディションを受けることがおすすめです。

オーディションは非常に競争率が高く、数百人以上の応募者の中から一握りしか合格することができません。そのため、まずは自己PRや自分の歌唱力、演技力をアピールできるように準備することが大切です。

また、オーディションを受ける前に、事務所がどのようなタイプの人材を求めているのかをリサーチすることも重要です。これを理解しておくことで、オーディションの段階で自己PRをする際の方向性を決めることができ、成功確率を高めることが可能です。

3.2 養成所に入所する

ミュージカル俳優になるためのもう一つの道として、専門性の高い技術や知識を習得できる養成所に入所する方法があります。養成所では、劇団やプロダクションが主催し、専門のトレーナーや教師が一貫した指導を行い、演劇やミュージカルのための全般的な能力を育成します。

養成所には一定の審査を経て入所する必要があり、オーディションの形を取ることが多いです。オーディションでは初心者でも独自の魅力や可能性を評価し、それが才能と認識されれば、未熟な部分は入所後に矯正されることになります。

また、養成所の長所の一つとして、将来的に本格的な舞台で活動するためのネットワーク構築が挙げられます。同じ目標を持つ仲間たちは切磋琢磨の関係となり、普段から高いレベルのパフォーマンスを目の当たりにすることで、自身も刺激を受け成長していきます。

3.3 演技の専門学校に通う

ミュージカル俳優を目指すうえで、演技の専門学校に通うことは大きな一歩と言えます。芸術を専門的に学ぶことができる専門学校は、ミュージカル俳優に必要なスキルを体系的に学べる場所であり、演劇や音楽、ダンスなどの技術を基礎からしっかりと学ぶことが可能です。その上で、実際の舞台での経験を経て、自分の演技力を磨き上げていきます。

演技の専門学校に通うことの一つの大きなメリットは、演技界のプロフェッショナルから直接指導を受けられることです。教員は多くが役者や演出家、声優といった実力派揃いで、彼らから学べば、ミュージカル俳優としてのスキルだけでなく、芸能界の厳しさや楽しさも理解できます。

また、専門学校に通うことで、同じ目標を持つ仲間との出会いもあります。お互いに切磋琢磨しながら、共に成長していくという環境は、モチベーションを保つ上でも非常に大切です。

3.4 一般公募のオーディションを受ける

一般公募のオーディションとは、テレビや映画、舞台、ミュージカルなど、特定の作品の出演者を募るために行われるオーディションです。主催者側が開催するこの種のオーディションでは、事前に応募資格や申込みの方法、オーディションの日程などが公表され、誰でも参加することが可能な場合がほとんどです。

具体的なオーディションの流れとしては、まず応募書類を送り、審査を通過した後に一次オーディションへと進みます。一次オーディションでは主に歌やダンス、演技などを披露します。その後の二次審査、最終審査を経て、最終的に役者として選ばれるという流れになります。

一般公募のオーディションを受ける場合のメリットは、事務所に属していない人でも直接出演のチャンスを得られる点にあります。また、オーディションを通じて実力を試すことができるだけでなく、演技の経験を積むことも可能です。

ミュージカル俳優に求められるスキルは?

ミュージカル俳優に求められるスキルは多岐に渡ります。以下に主なものを挙げてみます。

1. 演技力

ミュージカルは劇をベースにしていますので、役の感情を観客に伝えるための基本的な演技力が必要です。そのためには、台詞を語る力、相手の演技に対するリアクションなどが求められます。

2. 歌唱力

ミュージカルは生声で歌われるため、豊かな表現力と正確な音程、良い音色を持つことが必要不可欠です。また、多種多様な曲調の歌をうまく歌いこなせる能力も要求されます。

3. ダンス能力

ダンスは物語を色彩豊かに伝える手段の一つです。基本的な身体の使い方から、ジャズダンスやバレエなどさまざまなダンスの技術が求められます。

4. 体力

ミュージカルは一日に何度も繰り返し上演されることがあります。演技、歌唱、ダンスを一つの舞台で行うためには相当な体力が必要です。

5. 協調性

ミュージカルは一人では成り立たない集団演劇です。共演者やスタッフとの良好な人間関係を築き、チームワークを高めるための協調性が求められます。

6. 創造力

オリジナルの演出を考える能力や、既存の役柄に新たな解釈を加える創造力もミュージカル俳優には不可欠です。

これらのスキルは一朝一夕には身につかないものです。時間をかけて学び、磨き続けることが大切です。次章では、これらのスキルを身につけるために、何をすべきかについて考えてみましょう。

ミュージカル俳優になるためにやっておくべきこと

ミュージカル俳優になるためには、以下のことをやっておくことがおすすめです。

1. 体力

ミュージカルは一公演が数時間にもなることが少なくなく、しかもその間ほぼ休むことなく歌ったり、踊ったり、演技をしたりします。そのためミュージカル俳優として活躍するためには、良好な体力が必須です。日ごろからジョギングやスポーツを通じて体力を鍛えておくことが大切です。

2. 演技力

ミュージカルは、歌やダンスだけでなく、演技も重要な要素となります。感情を豊かに表現し、観客にメッセージを伝えるためには、磨き続けるべき演技力が必要です。定期的に演技レッスンを受ける、映画やドラマ、舞台を観る等を通じて、演技力を高めていくことが求められます。

3. 協調性

ミュージカルは単独で行うものではなく、他のキャストやスタッフと協力して作品を作り上げていきます。そのため、他者と協調しながら作業を進める能力が求められます。稽古の段階から積極的に他のキャストやスタッフとコミュニケーションをとり、協調性を養うことが重要です。

4. 歌唱力

ミュージカル俳優としては、もちろんのこと、歌唱力は重要です。感情を込めて歌うことで、観客に深い感動を届けることが可能になります。ボーカルレッスンを受けるなどして、日々の鍛錬を怠らないことが大切です。

5. ダンス能力

ミュージカルでは歌唱と同時に、ダンスも重要な要素となります。華麗なダンスパフォーマンスは、観客を引きつける大きな要素の一つです。定期的にダンスのレッスンを受けて、身体を柔軟に動かせる能力を身につけることが求められます。

5.1 体力

ミュージカル俳優になるためには、非常に高い体力が求められます。パフォーマンスにはステージ上で歌い、踊り、演技を交えた動きが求められます。これらは一日数時間にわたって繰り返すため、筋力や持久力、体力の三位一体が必須と言えるでしょう。

特に舞台では、詰密なダンスパフォーマンスや長時間立ち続けること、大勢の観客を刺激するような歌唱力を持続させること、また急な衣装替えや連続した舞台裏での動きなど、高度な体力を必要とします。

また、体力は稽古期間や連続公演を乗り越えるためにも欠かせません。つまり、ミュージカル俳優にとって体力不足はプロとしてのパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があり、それは観客の満足度に直結する問題とも言えます。

そのため、体力を維持・強化するためには、日々の食事管理や十分な睡眠、適度な休息も重要です。特に筋力トレーニングや有酸素運動などを取り入れ、体力増進に努めるべきです。

5.2 演技力

ミュージカル俳優になる上で欠かせない要素の一つが「演技力」です。ミュージカルは、音楽と舞台演劇が融合した独自の表現形式であり、その芸術を支えているのが俳優の演技力です。しかも、ミュージカルは映画やテレビのように編集で誤魔化すことができないため、一発で口パクでなく、何度も稽古を重ねてキャラクターになりきる能力、そして観客を引き込む力が求められます。

演技力を磨くためには、演技の基礎から学び、積極的に経験を積むことが重要です。「感情表現力」「人間理解力」「即興力」など、演技に必要な能力は幅広く、それぞれ深く追求することによって、自分独自の演技スタイルを確立できるでしょう。

これらの能力を磨くためには、演技の専門学校に通う、舞台やドラマでの実践経験を積むなどすると有効です。極めて高い演技力が求められるミュージカル俳優にとって、自己鍛錬と経験積み重ねは成長のための必須要素です。

5.3 協調性

ミュージカル俳優になるためには、大人数での共同作業が非常に多い職業であるため協調性が求められます。舞台上ではアンサンブル、つまり集団演技を展開することが多く、その結果を生み出すためには意思疎通や互いへの理解が必要となります。

物語を一致団結して創りあげるプロセスは、役者だけでなく、1つの作品を作り上げるためにはスタッフやディレクター、音楽担当者、照明担当者など多くの人々と協力し合うことが求められます。そのため、他人の意見を尊重し、自身の思いやアイデアを上手く伝えられるコミュニケーション能力も協調性に含まれます。

また、稽古期間中や本番直前などは、一日の大半を共に過ごすことも珍しくはありません。そのためトラブルを避け、スムーズに作業を進めるためにも、自身の感情を適切にコントロールし、人間関係を円滑に保つ能力が求められ、これも協調性の一部と言えるでしょう。

5.4 歌唱力

一般的な俳優の業界と異なり、ミュージカル俳優にとって歌唱力は必要不可欠なスキルです。ミュージカルとは、音楽、歌、ダンスを融合させた演劇の一形式であるので、演技能力だけでなく豊かな歌唱力も必要とされます。感情を込めて歌うことで、観客に物語をより深く理解してもらい、感動を与えることが可能となります。

ただし、ミュージカルのステージ上で求められる歌唱力は、ポップスやオペラとはまた異なるものです。パフォーマンス中は、しっかりとしたプロジェクション(声の響き)とクリアなディクション(発音)が必要となります。つまり、歌唱力とは音程やリズム感だけでなく、コントロール、表現力、声量なども含めた総合的な能力を指します。

ミュージカル俳優になりたい方は、声楽の先生やボイストレーナーからレッスンを受けることをおすすめします。また歌の練習だけでなく、息継ぎや喉のケアを含めた体の使い方やメンテナンスについても学ぶことが重要です。

5.5 ダンス能力

ミュージカル俳優にとってダンス能力は絶対に欠かせないスキルの一つです。ミュージカルは歌、演技、ダンスの三つを一度に披露するパフォーマンス形式であり、物語を彩り、より視覚的に伝える手段として、ダンスは重要な役割を果たしています。

ダンス能力とは、単に踊る技術だけでなく、リズム感、身体の柔らかさ、バランス感覚、協調性なども含まれます。さまざまなジャンルのダンスをこなせることが求められ、クラシックバレエ、ジャズダンス、モダンダンス、タップダンスなど、基本的なダンス技術に習熟していることが理想的です。

ダンス能力を身につけるためには、ダンススクールや舞踊教室で基礎から学ぶのが一般的です。また、自分の身体を理解し、可動域を広げるためのストレッチや、バランス感覚などを鍛えるトレーニングも必要とされます。定期的に練習を重ね、身体を鍛え、技術を磨き上げることで、そのエネルギーは舞台上でのダイナミックなパフォーマンスへと繋がります。

ミュージカル俳優に向いている人の特徴

ミュージカル俳優には特定のスキルだけではなく、特定の性格や嗜好が求められます。以下に、ミュージカル俳優に向いている人の特徴をまとめています。

1. 努力家

ミュージカル俳優は、演技、歌唱、ダンスの三つのスキルを同時に身につけなければならないため、日々の練習は欠かせません。そのため、何事にも一生懸命取り組む努力家が向いています。

2. 協調性がある

ミュージカルの舞台は一人で作り上げるものではなく、共演者やスタッフとの連携が大切となります。協調性があり、他者と共に一つの作品を作り上げることに喜びを感じる人がミュージカル俳優に向いています。

3. ミュージカルが好き

3つの中では一番大切といっても過言ではないでしょう。ミュージカルだけでなくすべての職業に当てはまるのですが、まず何よりも「好き」でないと続けることは難しいです。たとえ嫌なことがあったとしても、それを「好き」であればきっと乗り越えられるはずです。

以上が、ミュージカル俳優に向いている人の特徴です。ただこれらは絶対的な条件ではなく、特定の特徴がないからといってミュージカル俳優になれないわけではありません。大切なのは、自分を信じ、ミュージカルに情熱を持つことです。

まとめ

いかがでしたか。今回はミュージカル俳優について詳しく解説してみました。

これらの情報から、ミュージカル俳優になるためには想像以上の努力と時間が必要であることがお分かりいただけるかと思います。しかし、自分の感情を込めて数多くの人々に影響を与えることができる業界であることも忘れてはいけません。あなたもミュージカル俳優を目指すなら、まずは自分の得意な分野を磨き、様々なスキルを学んでみてはいかがでしょうか。

もし、あなたがミュージカル俳優を目指しているのであれば、ぜひ一度国際映像メディア専門学校のオープンキャンパスに参加してみてください。様々な体験授業をご用意していますのできっとあなたのお役に立てるでしょう。

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